なぜラグビー日本代表には外国人がいるの?

はじめは誰もが抱く素朴な疑問

ラグビー日本代表(ブレイブブロッサムズ)を初めて見た日本の人がいつも抱く疑問は、「なぜ日本代表なのに外国人がいるの?」というものです。

2015年ラグビーW杯のときは世間にも注目されましたから、特に話題となりました。
当時五郎丸が外国出身選手の貢献ぶりをツイートし、賞賛を浴びていましたので以下にご紹介します。

このように知名度のある選手が訴えている現状もありますが、ラグビーが日本でメジャースポーツにならない限り永遠に解消されない疑問かもしれません。
当時のエディ・ジョーンズHCも、就任当初は日本人ばかりでチームを編成していました。直前のW杯で外国出身選手を中心にチームを組んだにも関わらず、1勝もできなかったからです。このときは、どうせ勝てないなら日本人だけのチームにしろという意見も出ていました。

日本は島国であり、独特の顔つき、体格、文化があり、外国人は目立ちます。
近年でこそ観光客なども増えましたが、昔はそもそも見る機会さえ少なかったので、明らかに日本人らしくない風貌の選手が日本代表として試合に出場していることに違和感を感じる人は少なくないでしょう。

しかし、ラグビーユニオンの規定では外国出身でも条件をクリアすれば他国の代表資格を得られるのです。これは他の競技と明確に違うところで、「代表選手」という同じ言葉でも概念が違うと言った方がいいでしょう。

15人制ラグビー日本代表資格取得の条件

ここで、そもそもの日本代表資格取得の条件をおさらいしておきます。

大前提として、他国での代表歴がないこと。

加えて、以下の3つの条件のうち1つでも当てはまれば日本代表資格が得られます。

  • 出生地が日本
  • 両親または祖父母のうち1人が日本出身
  • 日本に3年以上継続して居住している(2020年12月31日からは、5年以上の条件に変わる)

さらに、以下の条件でも代表資格は取得できます。

  • 日本国籍を取得後、7人制(セブンズ)日本代表としてセブンズワールドシリーズに4戦以上出場
  • 日本への累積10年の居住

この2つが出来たことにより、厳密には他国の代表歴があっても日本代表にはなれるのですが、非常に稀なケースなので一旦は無視していいでしょう。

最もオーソドックスな方法は、他国で代表歴がなく最初の3つの条件のうち最低1つ以上満たすことです。

つまり他の国出身の選手でも日本代表になれるということです。彼らを助っ人外国人と表現する人もたまにいますが、これは正確ではありません。プロ野球の場合、元メジャーの選手などが補強選手として来日しますが、彼らはその報酬目当てに来日するわけです。しかしラグビー日本代表の報酬はプロ野球のように高額ではありません。少なくとも彼らには報酬以外の「日本代表になりたい」理由があるのです。

よく考えてみてください。オールブラックスになれる実力があるのに日本代表を選ぶでしょうか?日本に多少ルーツがあれば可能性はありますが、そのために日本に来日して3年住んで…という選手はいません。もちろん現在の日本代表選手たちは日本を大好きでいてくれていますが、ほとんどはトップリーグのチームに3年以上所属して日本代表資格を得られたか、大学から日本に留学に来てそのまま日本代表をめざした選手です。日本代表キャプテンのリーチ・マイケルはNZ出身で幼少期はもとろんNZ代表を目指していましたが、日本代表を選びました。
日本代表を選ぶということは、自らの出身国の代表の資格を捨てるのと同じです。ノーリスクではないのです。

日本人でもオールブラックスになれる

ここで考え方を変えてみましょう。上記のような理屈でいえば、日本人が他国の代表を目指すことも可能なのです。

実際、日本代表の堀江選手は、NZ留学時、オールブラックスを目指していると言っていました。

スーパーラグビー・ハリケーンズのブラッド・シールズ選手はNZ代表になるのが厳しいとみて、両親のルーツを頼ってイングランド代表になりました。シールズの場合は一度もイングランドに住んだことがないので議論の的になりましたが、自国以外の国の代表になるケース自体は全く珍しくありません。現イングランド代表のキャプテンであるディラン・ハートリーもNZ出身ですし、オーストラリアのファンタジスタであるクエイド・クーパーもNZ出身です。

ラグビーの代表というのは、こういうものなのです。

もちろん3年の居住という条件が短すぎるという指摘は前からあります。

しかし、日本代表の外国人選手をどうこう言うのはラグビーファンからしてみれば時代遅れも甚だしい議論です。

むしろ彼らのここ10数年の貢献は計り知れないでしょう。
リーチ・マイケルがいなければ前回W杯の3勝はなかったはずです。
アマナキ・マフィがいなければ南アフリカ戦での勝利はなかったはずです。

外国人選手のラグビー日本代表資格をまとめてみた【サンウルブズ中心】

photo by https://www.rugby-japan.jp/

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