この記事を見ている方はラグビーで怪我した後の対処方法はどうすればいいのか?色々言われているが、何が一番正しいのか?
このような疑問を持っている方が多いと思います。
自身がラグビーで怪我をした経験があり、その時に処置の方法を知っていれば良かったなと今更ですが思います。現在は医療現場で働いているので、その知識を踏まえてお伝えできればと思います。
目次
怪我を早期に治すにはPOLICEが重要!

皮膚が赤くなる、痛み、腫れ、熱感、自分で動かせない。
これは炎症兆候と言い、放置していると怪我が治るまでの期間が伸びてしまいます。
炎症を放置しておくと、二次的な障害が出てきてしまいます。
怪我した場合は早急なPOLICE処置が重要になります。
警察のPOLICEではありません!
POLICEとはProtect(保護)、Optimal Loading(適度な運動)、Icing(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字をとった6文字になります。
この処置をなるべく短時間に行うことで、怪我の早期治療に繋がります。
以前はRICE処置の方が有名でしたが、最近の研究結果で適度な運動が必要なことが証明されてきています。
POLICEを知る
①Protect(保護)
怪我をした部分の腫れ、周辺の神経や血管の損傷を防ぐことを目的とします。
よく医療ドラマなどで骨折をした際に添え木で固定する光景をテレビなどで見ると思います。
まさに固定をすることで周囲の組織を壊さないで、二次的な損傷を防いでいる状態です。
②Optimal Loading(適度な運動)
血液の流れを良くする、筋肉の萎縮を防ぐ目的です。
痛みのでない範囲で適度な運動を行います。
血液は体の細胞を作る栄養素や酸素を運ぶ重要な役割があります。
③Ice(冷却)
血管が損傷をすると酸素の入った血液が送れず周りの細胞が死んでしまいます。
冷やすことで細胞死を抑制することができます。
腫れを抑えたり、痛みを感じにくい状態を作る意味合いもあります。
基本的には20分程度冷やし、一度外して再度冷やすを繰り返します。
④Compression(圧迫)
怪我した部位の腫れや内出血を防ぐことを目的としています。
弾性包帯なので周囲を身体の末梢から中心に向かって軽めに圧迫します。
⑤Elevation(挙上)
怪我した部位の腫れを防ぐことが目的です。
怪我した部位を心臓の位置より上にあげておきます。
選手寿命に関る

トップリーグ、大学ラグビーではこのような処置はあたり前になってきていますが、高校ラグビー等では試合の連続でそんなことを行っている暇はない、人が集まらないので無理やり試合にでるしかないと言われる人も多いと思います。
自分のラグビー人生を考えた時に、今しか出来ないのであれば続けてもいいと思います。
長く選手としてプレイをして行きたい、早く元の状態に戻したいのであればPOLICEで早期治療を行って頂きたいです。
根性論で痛みに耐えさせ練習、試合を続けさせる監督などもいますが、それは選手の寿命を減らしていると思って下さい。
まとめ
まずは炎症兆候(皮膚が赤くなる、痛み、腫れ、熱感、自分で動かせない)の確認をして下さい。
もし当てはまったら早期にProtect(保護)、Optimal Loading(適度な運動)、Icing(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の処置を行いましょう。
ラグビー選手としての寿命を延ばすため、早期復帰をするためにも知って頂きたいです。
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