トゥイッケナムー日本対イングランド
15-35。悔しくて悔しくて仕方ない結果だった。それは前半終 えて15-10。勝てるんじゃないか、そう熱狂した先の結果だっ たからだ。前半は日本がイングランド陣に押し込む優勢な展開。田 村のPGにはじまり、中村亮土の鮮やかなトライで逆転。そして極 め付けはリーチ・マイケル主将の華麗なステップからのスーパート ライでふたたび逆転する。
WTBコンビ 福岡堅樹、山田章仁
なかでも大好きな両ウイングの躍動が際立っていた。大舞台に強い 山田章仁選手のスーパープレイはトリッキーなステップやスーパー なインターセプトのみならず、タックルを受け体を起こされながら もリーチ・マイケル主将へのトライへとつながる決定的なパスと、 泥臭いプレーまでをもやってのける。福岡堅樹選手においては、自 ら自ら進んでいく。決して受け身にならない、前へ前への姿勢が見 るものを魅了していく。来年ワールドカップでは彼のキャリア・ハ イとなるパフォーマンスを予期させる素晴らしいプレイの数々を披 露。そんな両翼の躍動は聖地でのゲームを楽しんでいるかの如く、 後半への期待はふくらむばかりだった。
この試合は来年に繋がるはずだね!
後半は周知の通り、イングランドのインパクトプレイヤー、オーウ ェン・ファレルの登場などでまさかの逆転負け。だが日本の選手交 代がどうの、選手個人をあーだこーだなどと言う評論家には私はな りたくない。熱狂的ラグビーファン、 ジャパンファンとして実践者でありたい。だから言いたい。 イングランドと互角に渡り合えた、未来へとつながる敗戦だった、 と。さらに来年ワールドカップでの日本のインパクトプレイヤーと 私が目するのは、この試合ケガで欠場の松島幸太郎選手だ。松島選 手は「この試合は来年に繋がるはずだね!」とツィートされている 。
一直線右肩上がりの成長などない
その通りだろう。成功した前半、課題が浮き彫りとなった後半、す べては来年ワールドカップにつながる、つなげてくれると私は信じ てやまない。そもそも右肩上がりに一直線な成長などない。成長と は波打ちしながら上下動を繰り返し成長していくもの。トゥイッケナ ムでの敗戦は上り調子の踊り場に立たされたかたちになったが、 いやいやそうではないのではないか。ジャパンの選手たちの躍動を感じる限り、聖地トゥイッケナムという最高のステージで踊 っているかのようだった。つまりは前HCエディ・ジョーンズに導 かれたようにトゥイッケナムに立ったジャパンは、このゲームをジ ャンピングボードとして来年ワールドカップへとさらに前へ前へと 突き進んでいく、それがトゥイッケナムというステージだったと信 じている。
上井健 記
photo by https://twitter.com/JRFUMedia
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